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ウスジマのねこぢえ [訴える]

 ウスジマの記事を書いた11/23の夜、というか日付が変わった11/24の2時ごろ、「キャウキャウ!キャウキャウ!」という甲高い大きな鳴き声に気づいた私。

「ウスジマだ!」

すぐに玄関に走りました。ドアを開けると、ちょうど降り始めた小雨に濡れたウスジマが座っていました。

「ウスジマが凍えちゃう。」

私はドアの内側にしゃがんで、必死でウスジマの冷え切ったからだをさすって、少しでも暖めようとしました。ウスジマはわたしにすりよりながら、何とかして屋内に入ろうとしています。我が家の1階はコンクリートむき出しの屋内車庫で、大して暖かい場所ではないのですが、小雨交じりの外よりはましです。それを知っていて何とか入ろうとするウスジマなりの知恵。でもうちには他に2匹の猫がいて、病気かも知れないウスジマやその体液と接触させるわけにはいきません。

「ごめんね、ウスジマ」

そういいながら、入ってきたウスジマを屋外に出さなければなりませんでした。うちの玄関前は、小さい車一台分程度の駐車スペースになっていて、そのうえに2階部分が突き出した構造。だから一応雨は当たらないけれど、冷たい風は防げません。この寒空にウスジマを出さなければならないつらさに涙が止まりませんでした。

昔聞いたイルカさんの「いつか冷たい雨が」という歌を思い出しました。(歌詞はこちら。)

♪泣くことのほか何もしてあげられない私・・・

私が部屋に戻ってからも、時々「キャウキャウ!」と聞こえていたけれど、だんだんにあきらめたのか声がしなくなりました。


1日おいた11/25、出掛けて帰ってくると、発泡スチロールの箱の上にいつものように白猫が。よしよしとなでてあげて、ふと発泡スチロールの中をのぞくとそこにはウスジマが。身動きもせず、なでてもされるがまま。随分弱ってきた感じがしました。

夫に「ウスジマが死んじゃう」と訴えると、彼の答えは単純明快。「ワトソン先生(獣医さん)のところに連れていったら?もし病気(猫エイズなど)がなかったら、うちで飼ってもいい。もし病気だったら、できるだけ治療してやってリリースすればいい。」

「そういう問題?」

私の思いは複雑でした。うちには気難しいふうちゃんと、行動の読めないクキたんもいます。この子たちが新しい猫を受け入れることができるのか。猫が3匹になって、本当に最後まで世話できるのか、私はいまいち自信が持てませんでした。ふみが来た時、これで15〜20年は長期の旅行はいけないね、ふみがいなくなったら旅行しようねと話し合った私達。そのふみが9歳、クキたんが3歳になったところへまた0歳の新しい子がきたら、私達はますます身動きがとれなくなる。それでいいの?

今朝(11/26)気になって、発泡スチロールの箱をのぞくと、昨日と同じようにウスジマが中にいました。数日前の甲高い叫びとはちがって、か細い声で鳴くウスジマ。もうこれ以上待てないと思い、私も覚悟を決めました。

「ワトソン先生のところに行ってくる」

ウスジマを蒸しタオルで拭いてやってからキャリーバックに入れて、病院に向かいました。入ってないのかと思うほど軽い。病院で体重を量ってもらったら1.46kgでした。先生に事情を説明し、病気があればリリースしますと告げて、診察券に名前も書かずに治療と検査をお願いしました。

「検査結果は、猫白血病と猫エイズはともに陰性です」

よかった・・・んだと思う。ウスジマ的には。もう寒い外で凍えなくていいのだから。でも、キャリーバックに入れられて知らないところに連れて行かれ、注射を2本もされ、血液検査もされ、帰ればケージに入れられて、薬を飲まされ、目薬をさされ・・・。これが本当はラッキーなことなのだと、今のウスジマが理解しているかどうかわからないけれど。

病院から帰ってきたら、ちょうど白猫がいたので、ウスジマと挨拶させました。よく一緒にいたけど、今日からはお別れだよ。ウスジマよりも前からいて、よくなついていた白猫は相変わらず外猫のまま。可哀想だけど、たくましく生きていってね。


家猫になったウスジマの名前は思案中。

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コメント 4

plot

ウスジマ、数奇な運命ですね。
大変ですけど回復して良き家猫になることをお祈りします。
元ノラの場合は、家の中で暮すルールを一から勉強しなければならないから、猫本人も大変だし、飼い主さんも大変です。元気になったら外に戻すことも視野に入れて無理なさらないでくださいね。
by plot (2006-11-27 07:27) 

nagomi

ウスジマちゃん、一体どうなるのかとドキドキしながら拝見しました。
himikaさんの家が3にゃんになったことで、もしかしたらすごく大変なことが待っているのかもしれません。が、himikaさんとだんな様のお陰でウスジマちゃんの命が助かったんですよね。
ウスジマちゃんの名前、何になるのかな。
by nagomi (2006-11-27 12:11) 

himika

★plotさん
ウスジマのこと、ご心配いただきありがとうございます。

>ウスジマ、数奇な運命ですね。
これもこの子の生きる知恵なんでしょうね。

>元ノラの場合は、家の中で暮すルールを一から勉強しなければならないから、猫本人も大変だし、飼い主さんも大変です。
そうですね。特に先住の猫たちとの相性が心配です。
ふうちゃんが受け入れないことはほぼ確実ですが、あとはクキたんがどうかなと。
でも夫はすっかり飼う気満々ですし、私もここまできてリリースはもうないなと覚悟を決めています。
by himika (2006-11-27 22:17) 

himika

★nagomiさん
>ウスジマちゃん、一体どうなるのかとドキドキしながら拝見しました。
急展開に私もビックリです(笑)

>himikaさんとだんな様のお陰でウスジマちゃんの命が助かったんですよね。
クキたんの時もそうでしたが、人間が手を出せば意外に回復が早くて、思ったほど深刻じゃなかったのかなと思ったりするのですが、でもそのままにしておいたら生き延びられたかどうか微妙だったと思います。そうなるとやっぱりこうするしかなかったんでしょうね。

>ウスジマちゃんの名前、何になるのかな。
夫が命名しました。あとで発表しますね。
by himika (2006-11-27 22:45) 

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